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​​礼拝説教要旨

2025年8月3日(日)

「そして今、神の恵みの言葉とにあなたがたをゆ

だねます…。」 (使徒言行録20章32節より)

パウロのエフェソ教会の長老達に対する言葉は続きます。パウロが去った後、教会は残忍な狼ども(偽教師等)によって荒らされ、内部からも邪説(異端)を唱えてその信仰を混乱させる者達が現われるであろうが、その試練と困難とに打ち克つ為には“目を覚ましている”ことが肝要であるとパウロは説きました。“目を覚ましている”というのは、休んではならぬとかいつも気を張って緊張しているべきだと言うのではなく、絶えず御言葉に耳を傾けつつ“いざ”という時に備えつつ、眠っても構わないから“目覚め”の時に備えておくことを意味します。神の恵みの御言葉(福音)には神の国の嗣業(霊的財産=罪の赦し、永遠の命等)を継がせる力があるので、これに聴き続け闘いの備えを整えて行く事が必要とされるのです。信仰を揺るがせにする試みや誘惑が多々ある中で、何が正しい事なのかを判別・判断する知恵と力は、創造主なる神の恵みの言葉から授けられて参ります。 牧師 桑原睦彦

教会前の花壇

​2025年8月10日(日)

「…主イエス御自身が“受けるよりは与える方が

幸いである”と言われた言葉を思い出すようにと

…。」    (使徒言行録20章35節より)

“受けるよりは与える方が幸いである”。福音書には記録の無い主イエスの御言葉です。パウロはエフェソ教会の長老達に話して聞かせた話の最後、締め括りの言葉にこの御言を選び話し終えました。人の情けを“受ける”だけでは辛いものがありつつも、日頃私達は何と多くの報いや感謝を期待し乍ら生きている事だろうかと思います。“与える”と減るように思い、時に“ありがとう”の一言さえ惜しんでしまってはいなかっただろうか。主イエスは私達をお救い下さる為に全てを捧げ尽くされ、十字架の死を受容されました。その主イエスが“受けるより与える方がどれ程幸いか”とお教え下さったのは私達もその幸いに生き、学び、知る為でありました。物的な恵みのみならず心の恵みも賜物であるなら、私達も互いに分かち合う幸いを求めて参りたいと思います。世界の至る処に“分かち合う幸い”が広がり根付いて行く事が平和を造る糸口になれば、と思います。

牧師 桑原睦彦

開花

2025年5月25日(日)

「…アジア州に住む者は、ユダヤ人であれギリシア人であれ、だれもが主の言葉を聞くことになった。」    

(使徒言行録19章10節より)

パウロはエフェソでこれ迄と同じ様に、先ずユダヤ人の会堂で安息日毎御言葉を告げ、伝道を始めます。3か月程経った頃、ユダヤ人の一部から福音に対する非難の声が挙がる様になりました。十字架に架かって死んだ者(主イエス)は神に呪われ見棄てられた者であるから、メシアなどではないと言うのです。福音が通じず伝わらない事を悟ったパウロは、会堂を去りました。伝道の拠点を失うという非常事態に、しかし間もなくティラノと言う名の理解者が現われ“講堂(私塾の様な場所)”の一室が提供されて、その後2年の間落ち着いて伝道に励む事が出来ました。そのお蔭でエフェソの町だけでなく、広くアジア州全体に福音の御言葉が宣べ伝えられる事になったのです。私達の人生もその進路が諸事情により変えられる事があります。当初はマイナスに思われる場合にも神様の御手は必ず働いて、プラスに変えて下さる事を信じて参りたいと思います。

花壇

​​(2025年4月27日 伝道開始100年記念礼拝説教)

礼拝説教集: あなたも仲間に

「新しいぶどう酒は、新しい革袋に入れねばならない。」  

 (ルカによる福音書5章38節)

主イエスは、当時の宗教者達が扱う事が出来なかった悪しき霊に取りつかれた人を解放し、近づく事さえ恐れた重い皮膚病の人を癒され、救いの約束から程遠いと見做されていた徴税人を弟子にされました。その全てがこれ迄に無い全く新しい御業であり、又普段の生活ぶりも厳格に掟を守る保守的な指導者の目には、律法を軽んじる自由奔放な姿に見えたのでしょう。「あなたもあなたの弟子達も何故断食しないで自由に飲み食いするのか」と主を批判致します。その批判の声にお答えになったのが冒頭の御言葉です。主イエスが私共の救い主としてお始め下さった御業は、その全てが救いの恵みと甦りの命に満ち溢れています。その恵みと命を宿す事を許されたひと群れが教会です。それ故に聖書の信仰は、地上の教会を“聖霊の宮”と言い“キリストの御体”であるとさえ呼ぶのです。どれ程小さく力の乏しい群れであっても、キリストの命を宿す限り新しい革袋となり得ます。み言によって改革されて行くからです。    

牧師 桑原睦彦

  • 日本キリスト教団 全国連合長老会

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